2004年度
日本結晶成長学会評議会・第2回理事会 合同会議 報告
日時 2004年8月24日(火) 15:00〜18:00
場所 東京農工大学工学部中央棟5階大会議室
出席者:佐々木孝友(会長)、大鉢 忠(前会長)、早川泰弘、森 勇介、成塚重弥、元垣内敦司(平松和政編集理事代理)、横山悦郎、稲富裕光、入澤寿美、渡邉匡人、柿本浩一、逸見 学、今枝美能留、纐纈明伯、古川義純、佐崎 元、佐藤勝昭、春日正伸、松浦良樹、木下恭一、
鹿島一日兒、金子文俊、龍見雅美、塚本勝男、平岡佳子、森 篤志、山本隆夫、
(オブザーバー、土田(ワーズ))
委任状提出者:阿久津典子、伊藤智徳、竹田美和、寺嶋一高、宮澤信太郎、岡野泰則、
小沼一雄、松本 俊、宮下 哲、和泉研二,
(アンダーラインは評議員,出席者数23/総評議員数30. 定足数:評議員の1/2)
1.
報告事項
(1) 2004年度日本結晶成長学会運営体制
2004年度日本結晶成長学会誌Vol.31,No.2掲示板参照
(2) 2004-2005評議員、理事、監事選挙結果
2004年度日本結晶成長学会誌Vol.31,No.2掲示板参照
(3) 2005年度役員選挙の選挙管理委員会
2005年度選挙管理委員会委員を以下のように選出した.
委員長:稲富裕光
委員: 木下恭一、平岡佳子
(4) 第21回論文賞、第11回技術賞、第2回奨励賞受賞者
第21回論文賞、第11回技術賞、第2回奨励賞受賞者が早川庶務理事から報告され、評議員により承認された。
A. 第21回日本結晶成長学会論文賞
論文賞選考委員:大鉢 忠(会長)、平松和政(編集委員長)、中嶋一雄、干川圭吾、宇田 聡、
黄 新明、小田 修、伊藤 智徳、日比谷 孟俊
受賞者: 中村浩三会員(コマツ電子金属株式会社)
受賞課題:「CZシリコン単結晶成長中に発生する点欠陥の発生機構と拡散挙動の研究」
受賞論文:“N. Nakamura, T. Saishoji, J. Tomioka, Grown-in defects in silicon
crystals, J. Crystal Growth 237-239
(2002) 1678-1684.” 他4編
授賞理由:
シリコンICデバイスの微細化の進展により,無転位シリコン単結晶であるCZシリコンウェハーに含まれるGrown-in欠陥を減少させることが大きな課題となっている。この成長中に発生するGrown-in欠陥は空孔および格子間シリコン原子等の点欠陥が結晶成長中に凝集して生じる2次欠陥であるため、点欠陥濃度の変化、発生挙動を系統的な実験による多くのデータを用いて点欠陥発生モデルに必要な基礎パラメータを明らかにしている。特にシリコン単結晶中の点欠陥の熱平衡濃度や拡散係数の決定などを行い、成長中に起こる結晶界面の移動による点欠陥の輸送、拡散による点欠陥の輸送、空孔と格子間シリコンとの対消滅を要素に用いて欠陥発生挙動を明らかにした。、結晶成長中の欠陥制御技術を確立し、結晶成長条件に対応する点欠陥濃度分布を得ることを可能ならしめたことと、シリコン中の点欠陥に関した様々の現象に対して有益な知見をもたらしたことは高く評価される。
以上のように、融液からの結晶成長における根本的課題である点欠陥の発生問題を受賞者が解決した原著論文は優れており、日本結晶成長学会論文賞を受賞するに相応しいと判断した。
[論文賞2]
受賞者: 名西憓之会員(立命館大学)
受賞課題:「InNおよびInGaN高品質エピタキシャル層のMBE成長」
受賞論文:“ Y. Nanishi, Y. Saito, T. Yamaguchi, M. Hori, F. Matsuda, T. Araki, A.
Suzuki and T. Miyajima, MBE-Growth, Characterization and Properties of InN and
InGaN, phys. stat. sol. (a) 200
(2003) 202-208.”他3編
授賞理由:
V族窒化物化合物半導体の中で,長波長側にあるバンドギャップの小さいInNは,そのバンドギャップは従来信じられていた1.9eVでなく,1eV以下であるという事実が近年報告されてきた。これは,近年のエピタキシャル成長技術の進歩により,受賞者たちの貢献により高品質InNのエピタキシャル成長が可能になった結果である。受賞者は高周波励起分子線エピタキシー(rf-MBE)法を用いて2段階成長法を採用してサファイア基板上の格子定数差を解決し表面を平坦にすることができ,かつ、サファイア基板の窒化を行うことによってc軸配向とa軸配向を制御する事を可能にした。また、成長温度と窒素とInのフラックスの比(V/III比)を放電電力により精密に制御することによって表面および結晶の高品質化に成功した。電気的測定、ホール効果測定より求めたキャリア濃度、キャリア移動度2〜3x1018/cm3、1165
cm2/Vsを得た。本結晶を用いた光学的測定からエネルギーギャップ測定で0.8 eVを得たことは、結晶成長技術を利用して新しい物性値を得る事を可能にしたことなり,基礎物性分野への貢献は大きい。
以上のように受賞者が結晶成長におけるサファイア基板の窒化を行うことによってc軸配向とa軸配向を制御する事を可能にし、より高品質InNのエピタキシャル成長手法を見つけたことは学術的および実用的な貢献度が高く優れた論文であり,日本結晶成長学会論文賞を受賞するに相応しいと判断した.
B.
第11回日本結晶成長学会技術賞
選考委員:大鉢 忠(会長)、平松和政(編集委員長)、進藤 勇、北村健二、古川保典、
佐藤周一、逸見 学、宮澤信太郎
[技術賞1]
受賞者:石橋浩之会員、藏重和央会員、住谷圭二会員(日立化成工業株式会社)
受賞課題:「PET用φ105
mm - GSO単結晶の開発」
授賞理由:
日立化成工業株式会社(以下、日立化成)は受賞者らを中心に医療用画像診断装置であるPET(Positron Emission Tomography)のγ線検出器として利用されているGS0単結晶の開発に長い間携わってきたが、このたび、大型結晶成長を目指した実用化に際し困難があったGSO単結晶の割れの発生を克服してφ105x29mm(約20Kg)の大型GS0単結晶の育成に成功した。これは、シミュレーション技術を駆使して計算機を使った熱伝導シミュレーションを行い、温度分布の可視化を試みた結果より、炉内温度分布の最適化を進め、具体的には単結晶育成中は大きな温度勾配、単結晶冷却中は小さな温度勾配という矛盾する温度条件が実現できる炉構造や育成条件を実現したことによる。その結果、割れを発生させずCZ法によるφ105mm大型GSO単結晶の育成技術を確立し、また、医療用画像診断装置PETのγ線検出器として実用化に成功し現在量産中の技術になっている。さらに、高エネルギー物理や宇宙物理の研究者との共同研究に積極的に参画し、応用分野の拡大に努め、Astro-E衛星に搭載される硬X線検出器への応用など、学際的な寄与も果たしてきた。PET装置は今後もガンの早期発見が可能な装置として期待され、さらなる市場拡大が見込まれ、受賞者らの単結晶成長技術が、現在の最先端医療装置であるPET装置の性能向上に寄与し、ひいては人類の健康と平和に向けて貢献していることは誠に喜ばしいことである。
以上のように,受賞者らが示した業績は結晶成長技術の進展に大いに貢献しており,現在社会で利用されて人々の生活向上に貢献している事から、日本結晶成長学会技術賞を受賞するに相応しいと判断した.
[技術賞2]
受賞者: 碓井 彰会員(古河機械金属株式会社)
受賞課題:「FIELO(
facet initiated epitaxial lateral overgrowth )法によるGaN厚膜単結晶成長法の開発」
授賞理由:
受賞者は、V族窒化物化合物半導体の青色発光ダイオードや青色レーザーの実用化に必要な低転位密度結晶成長法の開発に従事し、FIELO( facet initiated epitaxial lateral overgrowth )法を開発した。FIELO法は従来技術であるELO(
epitaxial lateral overgrowth )法を応用して有機金属気相成長法(MOVPE : metalorganic vapor phase
epitaxy )により1ミクロン程度のGaNをまず成長させる。その後CVD法によりSiO2膜を形成し、リソグラフィ法で約2ミクロン幅のストライブ上開口部を形成して下地のGaNを一部露出させる。その後、SiO2開口部からの横方向成長制御とファセット制御を行うものである。FIELO法により2インチサファイア基板上に厚膜成長を行うことにより、GaN薄膜単結晶の転位密度が105〜107台と従来の技術から2桁程度削減させることに成功した。さらに,膜厚を更に厚くしていくと転位密度を1桁程度削減することにも成功した。結晶成長学的な知識に基づいた条件制御を行い、高品質GaN薄膜単結晶を成長させる技術を確立し、青色レーザーをはじめ電子光デバイス応用技術に貢献している点で日本結晶成長学会技術賞候補に値する貢献であるといえよう。
以上のように、GaN薄膜単結晶の転位密度を従来の技術から2桁程度削減させることに成功した業績は結晶成長技術の進展に大いに貢献しており、日本結晶成長学会技術賞を受賞するに相応しいと判断した。
C. 第2回日本結晶成長学会奨励賞
選考委員:大鉢 忠(会長)、平松和政(編集委員長)、中嶋一雄、干川圭吾、宇田
聡、
黄 新明、小田 修、日比谷孟俊
[奨励賞]
受賞者:寒川義裕会員(東京農工大学)
受賞論文題目:
Theoretical approach to influence of
As2 pressure on GaAs growth kinetics, Surf. Sci. 507-510 (2002) 285-289.
授賞理由:
受賞者はGaAs表面上のGa原子の吸着−脱離現象を量子論的に取り扱うための新たな手法を提案した。具体的には、量子統計化学の立場からGa原子の気相中での化学ポテンシャルを求め、第一原理計算により得られた吸着エネルギーとの比較を行うことで、GaAs表面上のGa原子の吸着−脱離現象を系統的に調べることを可能にしている。適用例としてGaAs(001)-(4x2)b2表面を取り上げ、吸着−脱離領域を分子線圧力の関数として求め、Ga液滴の形成に関する実験結果と良い一致を得た。受賞者の手法の新規性と有用性は、従来の量子論的アプローチにおいて不可能であった吸着−脱離現象を温度と分子線圧力の関数として取り扱うことを可能にした点にある。さらに、引き続く論文において本新手法を吸着原子の表面拡散,As分子の吸着−脱離現象へと適用し,その有用性を示して、また、この新手法を用いた共同研究結果によって、さまざまなGaAs表面構造状態図、表面構造転移過程の理論予測においても十分な適用性があることを示した。従って、この新手法は,今後の結晶成長に関する研究の進展,とりわけ量子論の立場から現実の成長条件に即した結晶成長の理解において,きわめて波及効果の大きな手法と結論づけることができる。受賞者は結晶成長に関連したナノレベル(量子論),ミクロレベル(原子論),マクロレベル(反応論)で着実な成果を挙げており、今後に寄せる期待は大きい。
以上のように、候補者はその論文が注目され、結晶成長学の進歩発展への将来の貢献が大いに期待される人物であることから,日本結晶成長学会奨励賞を受賞するに相応しいと判断した。
(5) 2004年度会員移動状況
2004年度会員移動状況が横山会員理事より報告された。最新集計会員数は980名(2004年6月26日現在)(正会員751,
学生会員63, 賛助会員6, 団体会員19,名誉会員6, 分科会会員135)
(6) 学会誌編集状況
学会誌編集状況、広告への協力依頼の準備状況などが元垣内編集委員(平松編集委員長代理)より報告された。2003年度事業報告,2004年度事業計画参照
(7) 学会ホームページ及び日本結晶成長学会ロゴ
渡邉ホームページ委員より説明がなされた。ホームページ委員会を立ち上げることとした。ホームページを活用した電子申し込みシステムに関して今後検討することとした。ロゴを決定した。
(8) 結晶成長講習会
横山会員理事より報告がなされた。75名の出席と32名の入会希望者があり盛況であった。
(9) 分科会の活動
バルク成長分科会の活動状況が柿本幹事長より報告された。NCCG-34では「有機結晶成長の新展開」に関する講演会を開催するとのことであった。ナノ構造・エピタキシャル成長分科会の活動状況が成塚委員より報告された。NCCG-34では「結晶成長で作るマイクロ・ナノ構造」の講演会を開催するとのことであった。2003年度事業報告,2004年度事業計画参照
(10) NCCG-34、30周年記念講演会、29回放談会
NCCG-34の準備状況に関して佐藤(勝)実行委員長より報告がなされた。今回からプログラム委員会を設置し、プログラムを作成したとのことであった。纐纈委員30周年事業現地実行委員長より30周年記念講演会及び合同懇親会の準備状況について、春日放談会世話人より29回放談会の準備状況について報告がなされた。
(11) 第19期結晶成長学専門委員会の活動
佐藤(勝)結晶成長学専門委員会委員長より報告がなされた。IUCGの大阪誘致の件、Spring-8の課金問題、大型プロジェクトへの提案に関して説明がなされた。
(12) バックナンバーの電子化状況
古川委員より報告がなされた。日本結晶成長学会誌のバックナンバーを国立情報学研究所に依頼し,電子図書館コンテンツを作成しており、現時点では56冊分が収録されているとのことであった。
2.
審議事項
(1) 2003年度事業報告
*
第33回結晶成長国内会議(NCCG-33・結晶成長学会総会を含む)の開催
実行委員長 佐々木孝友 (大阪大学大学院工学研究科)
会期 2003年7月30日、31日、8月1日
開催地 大阪大学吹田キャンパス内コンベンションセンター
*
第20回日本結晶成長学会論文賞・第10回日本結晶成長学会技術賞および
第1回日本結晶成長学会奨励賞の授与(NCCG-33において)
* 名誉会員授与式(NCCG-33において)
* 第2回講演奨励賞の受賞者発表(会誌にて)
* 第28回結晶成長討論会(通称、放談会)
世話人 中田俊隆 (立命館大学理工学部)
会期 2003年8月1・2・3日
開催地 同志社びわこリトリートセンター
テーマ 「核形成をいかにして観るか」
*会誌の発行
<Vol.30>
No.1:バイオクリスタリゼーション 責任編集委員:佐崎 元
No.2:ナノ構造・エピ成長分科会特集「窒化物半導体エピタキシャル成長における基
板の役割」の再考 責任編集委員:纐纈明伯、寒川義裕
No.3:NCCG-33予稿集
No.4:カーボンナノチューブの成長とその応用
責任編集委員:安藤義則、ゲストエディター:坂東俊治
No.5:バルク成長分科会小特集 責任編集委員:柿本浩一、日比谷孟俊
<Vol.31>
No.1:IV族系半導体結晶・混晶の新たなる展開
*第10回 結晶成長講習会開催
フレッシュマンのための基礎からの結晶成長講習会2
時 2004年5月21日(金)22日(土) 会場 名城大学天白キャンパス
*日本結晶成長学会の事務業務を(財)日本学会事務センターから(有)ワ−ズに変更
学会誌発行業務委託先を(株)アグネ技術センターから(有)ワ−ズに変更
Vol.31から日本結晶成長学会誌をA4とし、表紙変更
*日本結晶成長学会誌のバックナンバーの電子化を国立情報学研究所に依頼
(電子図書館コンテンツを作成中。現時点で56冊収録)
*日本結晶成長学会30周年記念事業の取り組み開始
30周年記念講演会・東京農工大学21世紀COEプログラム講演会
日本結晶成長学会30周年特別号
日本結晶成長学会貢献賞
歴史的結晶収集
募金活動 等
*2004-2005年度評議員、2004年度理事・監事の選挙の実施
* 分科会の活動
バルク成長分科会
1. 第56回研究会 2003年2月7日 於:湘南工科大学 東京キャンパス
テーマ:「単結晶中の歪,応力及びクラックに関する理論と測定」
講演数: 5件 研究会出席者 人数: 50名
2. 第57回研究会 2003年5月23日 於:信州大学地域共同研究センター
テーマ:「SOIの現状と将来」
講演数: 5件 研究会出席者 人数: 40名
3. 第58回研究会 2003年7月31日於:
大阪大学吹田キャンパス内コンベンションセンター
テーマ:「規模拡大を目指す結晶材料」
講演数: 6件 研究会出席者 人数: 55名
4. 第59回研究会 2003年11月14日 於:学士会館分館
テーマ:「結晶成長界面のマクロな形状」
講演数: 4件 研究会出席者 人数: 50名
5. 第60回研究会 2004年2月13日 於:湘南工科大学 東京キャンパス
テーマ:「酸化物・フッ化物の材料探索と新しいアプリケーション」
講演数: 5件 研究会出席者 人数: 45名
6. 第61回研究会 2004年5月28日 於:信州大学 地域共同研究センター
テーマ:「次世代シリコン結晶の可能性」予定
講演数: 5件 研究会出席者 人数: 40名
・ 日本結晶成長学会誌へのバルク成長特集の掲載
Ø 2003 Vol.30 No.5
「小特集:最先端デバイスと科学技術」
小特集序文、総合報告2件、解説2件
ナノ構造・エピタキシャル成長分科会
ナノ・エピ分科会シンポジウム −「窒化物半導体エピタキシャル成長における基板の役割」の再考− (東京農工大学) 2003年2月14日 <7件>
NCCG-33 AlN結晶成長シンポジウム(大阪大学)2004年8月1日 <9件>
日本結晶成長学会誌2003 Vol.30 No.2 ナノ・エピ分科会特集 <7件>
* 新分科会の創設の準備
バイオ・有機マテリアル分科会
結晶成長基礎分科会
(2) 2003年度決算
a. 2003年度一般会計収支決算(単位:円)
------------------------------
--------------------------------
(収入の部) (支出の部)
会費収入 4,547,100 学会運営費
618,675
正会員 3,822,000 業務委託費
学生会員 111,600 (学会事務センター扱)
賛助会員 240,000 1,870,270
団体会員 345,000 学会誌印刷費
海外会員 28,500 (アグネ技術センター扱)
出版事業収入 1,317,400 Vol.29/1,2,3,4,5
雑収入 148,172
4,066.632
------------------------------
--------------------------------
当年度収入合計 6,012,672 当年度支出合計 6,555,577
前年度繰越金 466,691 次年度繰越金 -76,214
収入合計 6,479,353 支出合計 6,479,353
b.
2003年度特別会計収支決算(単位:円)
------------------------------
--------------------------------
(収入の部) (支出の部)
前年度繰越金 2,272,948 次年度繰越金 2,272,948
------------------------------
--------------------------------
収入合計 2,272,948 支出合計 2,272,948
(3) 2003年度会計監査報告
決算書に対し,帳簿証書を対照し監査した結果,適正であることが日本結晶成長学会監事から報告された.
(4) 2004年度事業計画
*
第34回結晶成長国内会議(NCCG-34・結晶成長学会総会を含む)の開催
実行委員長 佐藤勝昭(東京農工大学大学院)
会期 2004年8月25,26,27日
開催地 東京農工大学
*
第21回日本結晶成長学会論文賞・第11回日本結晶成長学会技術賞および
第2回日本結晶成長学会奨励賞の授与(NCCG-34において)
* 第2回講演奨励賞の受賞者発表(会誌にて)
*
日本結晶成長学会30周年記念事業
実行委員長 佐々木孝友(大阪大学大学院工学研究科)、大鉢
忠(同志社大学工学部)
現地実行委員長 纐纈明伯 (東京農工大学工学部)
他
30周年記念講演会・東京農工大学21世紀COEプログラム講演会
日本結晶成長学会30周年特別号の発行
名簿の発行
日本結晶成長学会貢献賞
歴史的結晶収集
募金活動 等
*第29回結晶成長討論会(通称、放談会)
世話人 春日正伸 (山梨大学工学部)
会期 2004年8月27,28,29日
開催地 国立オリンピック記念青少年総合センター
テーマ 「成長させないのも結晶成長?」
*会誌の発行
(1) Vol.31の編集計画
No.1:IV族系半導体結晶・混晶の新たなる展開 責任編集委員:酒井朗
No.2:生体・医療材料 責任編集委員:森勇介
No.3:NCCG-34予稿集
No.4:バルク分科会特集 責任編集委員:柿本浩一
No.5:学会創立30周年記念号 責任編集委員:平松和政、早川泰弘、元垣内敦司
* 講習会の企画・開催
* 日本結晶成長学会と人工結晶工学会の統合の準備委員会設置し、統合を検討
*
2005-2006年度日本結晶成長学会次期会長、2005-2006年度評議員の選挙、2005年度理事の選挙を実施
*分科会の活動
a)
バルク成長分科会:
第62回研究会 2004年8月26日 於:東京農工大学(NCCG-34)
テーマ:「有機結晶成長の新展開」
講演数 5件
担当幹事:柿本、塚田
第63回研究会 2004年11月12日 於:名城大学
テーマ:「カーボンナノチューブの結晶化について考える」(仮題)
ナノ・エピ分科会と共催
担当幹事:成塚、雄山
第64回研究会 2005年2月(予定) 於:未定
テーマ:「未定」(仮題)
担当幹事:未定
以下、未定ですが約3カ月に一回の期間内で開催する予定です。
・日本結晶成長学会誌へのバルク成長特集の掲載
b)ナノ構造・エピタキシャル成長分科会
・ 第34回結晶成長国内会議においてシンポジウムの開催
テーマ:
“結晶成長で作るマイクロ・ナノ構造”
2004年11月12日ナノ・エピ分科会、バルク分科会共催の研究会の開催を予定
場所:名城大学 高層棟15階 レセプションホール
テーマ: “カーボンナノチューブ結晶化メカニズムについて考える”
c)バイオ・有機マテリアル分科会
会誌特別企画,学会賞の推薦、シンポジウムなどの企画
8月の結晶成長学会や会誌、ホームページにおいて、会員を募る。
d)結晶成長基礎分科会
シンポジウム開催、メーリングリストの構築、特集号の編集 等
(2) 2004年度予算
(単位:円)
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--------------------------------
(収入の部) (支出の部)
会費収入 5,160,000 学会運営費 645,000
正会員 4,260,000 業務委託費
学生会員 180,000 (ワーズ扱)
賛助会員 360,000 1,530,000
団体会員 330,000 学会誌印刷費
海外会員 30,000 (ワーズ扱)
出版事業収入 1,350,000 Vol.31/1,2,3,4,5
準備金回収 300,000 3,950,000
雑収入 140,020 NCCG運営準備金 400,000
------------------------------
--------------------------------
当年度収入合計 6,950,020 当年度支出合計 6,525,000
前年度繰越金 -76,214 次年度繰越金 348,806
収入合計 6,873,806 支出合計 6,873,806
(6) 雑誌販売業務委託先の変更
雑誌販売業務委託先の変更に関して、日本学会事務センターからワーズに変更することが早川庶務理事より提案され、承認された。
(7) 論文賞名称変更および優秀論文賞の創設
論文賞の名称変更に関して早川庶務理事から説明がなされた。論文賞が学会賞に名称変更し、新たに優秀論文賞を設けることが提案され、内容に関してさらに議論することになった。
(8) 第22回論文賞,第12回技術賞,第3回奨励賞選考委員
第22回論文賞,第12回技術賞,第3回奨励賞選考委員が以下のように決まった.
<第22回学会賞選考委員>
(論文賞選考委員は会長と会誌編集委員長、次期編集委員長の他、分科会からの推薦された正会員の合計7名とする。)
佐々木孝友(会長)、平松和政(編集委員長)、中嶋一雄(次期編集委員長)、
(バルク成長分科会分科会1)、(ナノ構造・エピタキシャル成長分科会1)、
(基礎分科会1)、(バイオ・有機マテリアル分科会1)
<第12回技術賞選考委員>
(技術賞選考委員は会長と会誌編集委員長、次期編集委員長の他、分科会からの推薦された正会員の合計7名とする。)
佐々木孝友(会長)、平松和政(編集委員長)、中嶋一雄(次期編集委員長)、
(バルク成長分科会分科会)、(ナノ構造・エピタキシャル成長分科会)、
(基礎分科会)、(バイオ・有機マテリアル分科会)
<第3回奨励賞選考委員>
奨励賞選考委員は会長と会誌編集委員長、次期編集委員長の他、分科会からの推薦された正会員の合計7名とする。
佐々木孝友(会長)、平松和政(編集委員長)、中嶋一雄(次期編集委員長)、
(バルク成長分科会分科会)、(ナノ構造・エピタキシャル成長分科会)、
(基礎分科会)、(バイオ・有機マテリアル分科会)
(9) 日本結晶成長学会創立30周年記念事業
・国際シンポジウムに関して早川庶務理事より説明がなされた。
・予算および募金活動は柿本委員より状況報告がなされ、申し込み金額を含めると目標額を上回ることが説明された。
・歴史的結晶収集と保存に関して古川委員より状況報告がなされた。44件の展示物の提供があったとのことであった。
・学会誌特別号と名簿の作成に関して早川庶務理事より説明がなされた。
・学会貢献賞に関して佐々木会長より説明がなされた。今回の対象は、JACG運営に貢献された方、NCCG実行委員長、ICCG開催関係者、外部からのサポートをされた方々に授与することとなった。
1.
JACG運営に関して寄与された方
庶務:後藤芳彦(東京理科大)、上羽牧夫(名大)、北村健二(物質・材料研究機構)、
古川義純(北大)、
編集:宮澤信太郎(早稲田大)、福田承生(東北大)、佐々木孝友(阪大)
2.NCCG開催実行委員長
武居文彦(東京大)、久保田徳昭(岩手大)、墻内千尋(立命館大)、
古川義純(北大)、助川徳三(静岡大)、柿本浩一(九大)、安田幸夫(名大)、
干川圭吾(信州大)、佐々木孝友(阪大)
3.結晶成長に関係ある国際機関に関係し貢献した方(人数の都合上2名と致しました)
(ICCG13/ICVGE11&ISSCG関係)
西永頌(実行委員長:豊橋技科大)、
大鉢忠(総務委員長:同志社大)
4.外部からのサポート
清水博道(アグネ技術センター)
以上17名
(10) 日本結晶成長学会と人工結晶工学会の統合
日本結晶成長学会と人工結晶工学会の統合に関して佐々木会長から説明がなされた。学会の統合に際し、事務局等の新しい体制作りや賛助会員集めの方策を検討する等、統合のための準備委員会を設置することが提案され、承認された。
(11) 新分科会の創設状況
バイオ・有機マテリアル分科会の立ち上げ状況に関して、佐崎委員より報告がなされた。学会での当該分野の状況や今後の展開に関して説明がなされた。
結晶成長基礎分科会の立ち上げ状況に関して、古川(義)委員より報告がなされた。NCCG-34においてシンポジウムを開催することなどを通じ、活動内容を検討していく旨の説明がなされた。
(12) 学会誌への広告依頼や賛助会員の増加、賛助会員のメリット
学会誌への広告依頼や賛助会員の増加、賛助会員のメリットに関して、横山会員理事から報告がなされた。賛助会員のメリットをアピールするために、賛助会員への広告費割引、展示料金割引や学会参加費割引などの提案がなされ、継続的に検討することが承認された。
(13) その他
JJACGの特集号の解説を英文雑誌に掲載することが早川庶務理事から提案され、検討することとなった。
日本結晶成長学会創立30周年記念式典
日時 2004年8月25日(水) 17:00 -19:10
場所 東京農工大学工学部L0026 (講義棟2F)
出席数 110名 (定足数:98名. 正会員の1/10以上)
(1) JACG総会
議題
(1) 2003年度事業報告
(2) 2003年度決算
(3) 2003年度会計監査報告
(4) 第21回論文賞,第11回技術賞,第2回奨励賞受賞者
(5) 2004年度事業計画
(6) 2004年度予算
いずれも賛成多数で承認された.内容の詳細については,評議会と第2回理事会合同会議報告を参照.
(2) 第21回日本結晶成長学会論文賞,第11回日本結晶成長学会技術賞および第2回日本結晶成長学会奨励賞授与式学会賞授賞式
(3) 式典および特別講演
貢献賞授賞式
祝辞: 日本結晶学会(大隅一政会長) 、人工結晶工学会(平野眞一会長)、応用物理学会結晶工学分科会(藤崎芳久幹事長), 結晶成長学専門委員会(佐藤勝昭委員長)
特別講演:
Jiang Min Hua(中国結晶成長学会会長)とPan-Chae
Kim(韓国結晶成長学会会長)
日本結晶成長学会創立30周年記念講演会
日時 2004年8月26日(木) 13:30 -17:30
場所 東京農工大学工学部L0111 (新1号館1F)
招待講演
Arne
Croell (University of Freiburg,
Germany)
Thomas F. Kuech (University of
Wisconsin-Madison, USA)
Nobuyoshi Koshida (TUAT, Japan)